クッキングハウスからこんにちは No.209
(記事の一部抜粋)

2023年4月4日発行

 

私のリカバリーの物語(第四回)「私が得ることのできた「安心」の話」  
今回は私がクッキングハウスという居場所にたどり着いて、いろいろ考えてきたことを書いてみます。クッキングハウスは、私にとって「安心できる居場所」というイメージです。何が安心?と聞かれれば、「心の病気を持っている私のままでいられる」ということと、もう一つは「私のペースでもいい」ということです。
私はクッキングハウスに出会うまでは、たった一人で世の中と闘っているような気持ちで見えない鎧を常に身につけて生きていました。だから、松浦さんやスタッフのような病気についての正しい知識を持って接してくれる理解者との出会いはホッとするものでした。それから、似たような苦労の体験をしてきた仲間達の存在が何よりも私を支えてくれました。そして私は何年もかけて「心の病気は決して恥ずかしく思う必要はない」という考え方を学んでいくことになります。
心の病気になったことのない人に理解してもらいたいことの一つに「波がある」という特徴があります。昨日できたことが今日できない、とか。本人にはどうにもできないのです。私も「大波小波」を何回も経験してきました。だからクッキングハウスでは、「あなたのペースでいいのよ」と松浦さんが言ってくれて、本当に安心できました。私は、まるでカタツムリのようにゆっくりしたペースでしたが、少しずついい方へ進んでいくことができました。もちろん辛抱強く見守ってくれる人がいることが、とても重要です。ご家族や支援者の方々は、さぞかし「忍耐」という言葉の苦さを味わう日々であろうと想像します。
心の病気は三歩進んで二歩、いや四歩戻るなんていう状況なので、傍にいる人に「今は休む時なんだね」と声がけしてもらえると、そんなに自分を責めたりしなくて済むと思うし、結果的に、よりスムーズな回復に繋がると思います。不安に襲われやすいので、いつでもすぐ相談できるスタッフがいることが、私達の安心に深く繋がっています。不安がなるべく小さいうちに相談できるように、私はいつも心がけています。
 (前澤真貴子)

物価高にめげず 各地からの応援に支えられて頑張っています
<ティールームのクッキーづくり>
卵が手に入りにくい状況の中、山梨県大月のどんぐり牧場さんは良質な卵を毎週、配達して下さっていました。でも、54年間続けてきて、後継者問題の壁にぶつかり、とうとう今夏、閉じることに。どんぐり牧場さん、本当にありがとうございました。これから安全で良質な卵の生産者を探していきます。材料の物価高をどう乗り切っていくかをみんなと話し合い、「今の値段のままで安心の素材でつくり、喜んで食べていただけるようにやっていこう」ということになりました。メンバー達は市内の病院や喫茶店やメモリードホール等に納品活動を続けています。一度食べたお客様が「おいしかったわ」と、リピーターになって下さるのは嬉しいことです。これからも一つ一つ丁寧に、心をこめて作っていきます。
<レストランの家庭料理で幸せのプレゼント>
各地からいただく野菜のお陰で、みなさんに豊かな素材の、すべて手作りのおいしい家庭料理を毎日つくっています。連日、大にぎわいです。こんなお店があちこちにあったら、そこが市民の居場所となり、どんなに暮らしが楽しくなることでしょう。クッキングハウスでは、お客様の満足の笑顔をいつも見ることができて、とても幸せです。
<ひとり暮らしメンバーへのやさしい応援 スターの夕食会>
食材の応援に感謝しながらつくる夕食は、野菜のおかずがいっぱい。ひとり暮らしのメンバー達の心と身体の栄養となっています。アメーバブログでも紹介しておりますので、ご覧下さいね。3つの場から発信しているブログには毎月5000件ものアクセスがあり、嬉しいことです。






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