動くクッキングハウス スペシャル 長野県松本市~小谷村
困難な時こそ希望をin松本市
3月9日、松本では懐かしい方々と再会しました。
NPO現代座の今村純二さん・ひで子さん夫妻は3月26日の安達元彦さん追悼パパラギソングコンサートにと、
安達元彦さんの笑顔の写真を届けてくれました。
田中征男さんは会議の合間を縫って手作りの蜜ろうクリームを届けに来てくれました。
武田いずみさん・神通川多恵子さんが声をかけてくれて、今つらい状況にある家族も相談にやってきました。
講演のテーマは「困難な時こそ希望を」。
クッキングハウスの小さな居場所に持ち込まれる心の問題は、最初は絶望的な苦労ばかりです。
心の病気になったこと、仕事を失ったこと、お金がないこと、家族がバラバラになったこと、住むところがないこと…
でも、不思議な場です。
こんなに大変な状況なのに、しっかりとご飯を食べ、仲間のあたたかさに囲まれているうちに笑顔になり、
自分のペースで地域で暮らしていけるようになるのです。
希望とはそんなにとてつもなく大きな、遥か先のことではなく、小さな嬉しかったことの積み重ねにあるのではないか。
小さな変化を見つけたら、嬉しい気持ちを伝えること。やってくれたことを喜んでほめること。
小さな自信につながり「生きよう」という気持ちになってくる。そこに希望があるのではないか。
そしてワークでは、希望についての語り合い。“もう一つの地球”で心の自由をちょっと広げてみました。
また来年も一緒に学び合いたいね、と希望がうまれました。
共に成長し合える、希望につながる居場所づくりin小谷村
3月10日、松本から小谷村へ車を運転してくれたのは、武田いずみさん。
神通川多恵子さんも同乗。真っ青な空、雪の山々、常念岳の美しさに感動。
雪山と黒く太い山の稜線を眺めながらの2時間。白馬を越える頃からものすごい雪の壁。
今年の冬は大雪でどんなに生活が不便だったことでしょう。小谷村の皆さんが、講義の場と、
ワークのための円陣スペースをつくり、クッキングハウスのCDを聴きながら出迎えてくれました。
講義とワークをバランスよくできると、一方的ではない学び合いになります。
小谷村では子どもからお年寄りまで交流し合える地域振興の複合施設「つぐら」が生き生きと活動していて、
4月からは地域活動センターもその中に加わり、カモミール(精神保健福祉ボランティアの会)も一緒に活動することになるそうです。
高橋きよみさんたちの長年の根気強い活動の成果です。そこで私も、当事者会夢tomoの理念づくりの物語を話しました。これから皆で大切にしていきたいことをたくさん語り合いながら理念をつくっていくこと。それぞれが居場所での役割をもって、お互いを認め合うことを提案しました。そして、仲間同士の程良い感情の距離をとって、安心できる居場所づくりをしていくプロセスを大切にすることも。
2日間に渡る真剣な学び。夕食交流会では高橋きよみさんのお宅のティールームで酵素玄米や熱々のきのこ汁。
漬物や手作りピザやご馳走いっぱいのお弁当もいただきながら、それぞれの自分の気持ちを素直に語り合いました。
共に成長していきましょう。(松浦幸子)
弁護士さんたちと一緒にSST
関東弁護士連合会の弁護士さんが埼玉・静岡・千葉・東京から、ご来訪。
クッキングハウスを研修先に選んで来て下さった。
前半はチーズケーキでティータイムをしながら、活動の映像を視てもらったあと、クッキングハウス38年の実践をテーマに話す。
後半は円陣の椅子に座り、メンバーたちとのSST。
ウォーミングアップでは、私メッセージを意識しての「気分調べ」。
「仕事上、感情を出さないでいるので、自分の気持ちはどこに、と思うとむずかしい」との感想。
私たちの日常の活動ではいつも自然にやっていた気分調べだったが、自分の感情を出せない仕事も大変だろう。
ほめ言葉のワークでは、メンバーたちは慣れているのですぐにいいところを見つけてほめていくが、
肯定的な考え方に変えないと意外と難しいことだとやってみて気づく。
次には課題を出してもらい、一緒に考えたり、練習することを決め、ロールプレイをする。
メンバーの一人が「今、疲れていることをどうスタッフにわかってもらったらいいか」と課題を出す。
弁護士さんにスタッフ役になってもらい、「私、今疲れているので休みたいのです」と伝えるロールプレイのあと、
すぐに良かったところをほめます。練習の様子を見ていた弁護士さんも課題を出して下さり、
一緒に考え練習することができたのは、とても嬉しいことでした。 (松浦幸子)