ホーム > 心の居場所(2005年4月号)

心の病気をしたって大丈夫 
共に暮らせる文化をつくりたいと願っていたら
いつのまにかたくさんの出版物に囲まれていた

待っていたように咲き出した花々や新緑の木々の美しさに、どんなにつらいことがあっても、また生きていこうと思ってしまう春です。皆様お元気でいらっしゃいますか。

クッキングハウスの活動も18年目になりました。心の病気をしたって大丈夫。人間らしく、共に暮らせる文化をつくっていけば、孤立していた人も、不安でいっぱいだった人も、自分のペースで、あたたかい人間関係の中で暮らしていけると信じながら、日々の活動を積み重ねてきました。

思いを語り合ったこと、大声で笑いあったこと、おいしいご飯を食べて満足したこと、一緒に旅をした思い出、歌をつくり録音したこと、リハビリテーション学会で発表したこと、などのたくさんのドラマの感動を、今、つらい気持ちでいる人に、元気を出してね、と伝えたくて、「本」という、全国どこにいても届けることができる方法で表現してきました。

「不思議なレストラン」「いくつになっても夢を描きたい」「私たちの元気パワーを届けます展・報告集」「続・不思議なレストラン」「CDブックス・へいなよ」「私もひとりで暮らせる」 「統合失調症を生きる(共著)」

本は人から人に感動で伝わり、何度も線を引きながら読んだ本を大事そうにもって訪ねてくる人、「隠さないで生きている場があることを知ったから生きる希望がでました」と手紙を下さる人、と本のおかげで、たくさんの方々とつながることができました。不思議なレストランは10刷に。「私もひとりで暮らせる」は2刷になりました。「統合失調症を生きる」も1月末に出版以来、反響をいただいています。

2004年度のクッキングハウス会の決算でも出版物収入は523万円となりました。講演会でもメンタルヘルス講座でも紹介会でも、やっと読みたい本に出合えたと喜んでもらっています。

気付いたら、いつの間にかたくさんの出版物に囲まれていました。全ての本が私達の実践してきたことだけを表現した真実で光っています。これからも私達は「心の病気をしたって大丈夫、共に暮らせる文化を創っていけば」ということを実践し続け、発信することを続けていきたいと思います。
(松浦幸子)

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