ホーム > 心の居場所(2006年6月号)

少し後退することはあっても
明るくのりきっていこう

 緑の美しい季節です。みなさまお元気でいらっしゃいますか。
 5月27日(土)全国各地から会員の方がたに来ていただき、クッキングハウスの総会を開くことができました。

 議案書は、一年間の活動が書ききれないほどぎっしり充実しています。「こんな内容豊かな議案書は見たことなくて感動しました」と初参加の会員の感想です。とはいっても、今後の福祉はとても厳しい状況です。2005年10月に成立した障害者自立支援法により、クッキングハウスのような小規模作業所も5年間の移行期間のうちに事業所としての再編をしなければなりません。そのため2007年春をめどにクッキングハウス会をNPO法人とし、3つのクッキングハウスをそれぞれ自立生活訓練、就労継続支援、地域生活支援センターの事業所タイプに分けて、今までの地域生活支援活動を継続していく方向を確認しあいました。

 国の方針が変わる度に揺れないように、この小さな居場所からたくさんの心優しい文化を発信し続け、回復していくための有効な学習プログラムをオープンにして実践してきました。当事者が、自分自身の持てる力に気づき誇りを持てるように、スタッフはパートナーシップの関係で共に活動し続けてきました。

 もともとクッキングハウスの居場所は、12畳のワンルームから補助金もなく、自前で市民の力を寄せていただいてスタートしたのです。振り返ってみれば、ずっと不安定な中をみんなで明るく乗り切ってきたのでした。恐れず、勇気を持ちましょう。121名の会員と836名の賛助会員、171名の協力会員が一人ひとり市民として私たちを応援してくれています。記念講演「いのち抱きしめて」で、どんな障害をもとうと人間らしく生きていっていいのだ、明るく闘っていこうと、いっぱい力をいただきました。たとえ少し後退することがあっても、決してあきらめず、粘り強く、明るく前に向かって進んでいきましょう。
(松浦幸子)

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