ホーム > 心の居場所(2014年12月号)
幸福の黄色いのれん
レストラン27周年


 2014年も残り少なくなりました。お元気でいらっしゃいますか。
長野県北部、小谷村や白馬村で地震災害にあわれた方々に、心からお見舞い申し上げます。どうか、一日も早くいつもの生活が戻りますようにと願っております。

 クッキングハウスの活動は、この10月で27周年になりました。次々と新しい店ができては撤退していく調布の街の中で、私たちの不思議なレストランはずっと在り続け、老舗の方に入るのかな、と思います。私たちのこの居場所がある限り、心がつらくなっても大丈夫。どんな状態でやってきても、そのままを受け入れ、おいしい食事と安心感のプレゼントを贈り続けましょう。

 俳優の高倉健さんが、天国に旅立ちました。自分の生き方や心のあり様が、映画に映し出されるのだと、常に自分を律し、チャレンジする、努力と誠実さを持ち続けた俳優さんでした。「幸福の黄色いハンカチ」(1977年、山田洋次監督)では、刑務所から出所した夫を待つ妻が、夕張の炭鉱長屋の物干し竿に、黄色いハンカチをいっぱいに干している光景が忘れられません。高倉健さん主演の代表作です。レストランののれんを黄色地に野菜や果物、家のパッチワークでいっぱいにして、「幸福の黄色いのれんレストラン」にしたのも、この映画の感動からです。
「幸福の黄色いのれん」は、弱い力を出し合って一緒に生きて生きたい、あなたを一人ぼっちにはさせない、という私達からのメッセージです。        (松浦幸子)