ホーム > 心の居場所(2016年12月号)
〜30年目の希望〜
互いに理解しあうために 共に生きるために
学ぼう

2016年も、あとわずかとなりました。皆さま、お元気でいらっしゃいますか。

災害も多く、天候も不順な年でした。
日本が平和国家ではなく、戦争のできる国へと変わっていってしまう不安をいっぱい抱いた年でもありました。

 みんなで日々、精一杯、活動を続けています。
30年目の歴史を今、噛みしめています。
この調布の商店街でも、次々と店が変わっていき、変わらないのはクッキングハウスで、いつの間にか老舗になっていたのです。

どこまでも小さな居場所であることが大事だと思っています。
常に学びながら、お互いを理解し合い、
共に生きていくためにどうしたらいいかを考え合って、
工夫していく姿勢を持ち続けてきたからこそ、
私たちの居場所を維持し続けてこれたのです。

学ばないと、無理解からくる偏見と差別的考えを身にまとってしまいます。
でも、学んでいくと、知らなかったことを恥ずかしく思い、謙虚になれます。
周りの仲間たちのことを深く理解でき、一緒に生きていこうと思えるのです。

病気や障がいがあっても、人間らしく生きたいから、
日本の貧しい精神科医療と福祉を変えたいという思いで
やってきた30年でした。
そのためには、誰でも、いつでも望んだときに学べるチャンスを
用意すること、学べる文化を発信し続けることでした。
その学びは、上から目線のものではなく、サイド・バイ・サイドの姿勢で、
共に学び合い、良いところを見つけて認め合う学びです。
気持ちを語るときは「私メッセージ」で、と練習し続けてきましたが、
今は「私メッセージ」が取得可能なコミュニケーションスキルとして、
「平和学」に取り入れられるようになったのです。
私たちは、実はみんなが平和に生きるための
先駆的な学びをしてきたのです。
                                (松浦幸子)