ホーム > 心の居場所(2022年12月号)
5年ぶりに 大家族が集って “
おかえりなさい”
一緒に食べること 共に歌うこと
それぞれのリカバリーが つながった

クッキングハウスの35周年を祝う会「私のリカバリー 私達のリカバリー」は、舞台と参加者の心があたたかく、ひとつになり、人生の宝ものの会となりました。500名に及ぶ皆さんが、全国各地から調布のグリーンホールに集って下さいました。来ることは叶わないけれど、35周年の小さな居場所が希望のあかりを灯し続けてくれたことを喜んで下さり、200名を超える各地の皆様から、ご寄付や果物や野菜や、盛会を祈る熱いメッセージをいただきました。ありがとうございます。
心の居場所は命に直結する場です。長いコロナ禍、一人で不安を抱えこんで孤立させてはいけないと、一日も休まず開き続け、安心を贈り続けてきました。こんな時こそ弱い力を寄せ合って一緒に生きていこうと、おいしいご飯をしっかりと食べ、気持ちを語り合い、心豊かにするたくさんの学びをしてきました。この試練の時代に私達は共に生きていくためのうたづくりを、対話を重ねながらやり続けて16曲もの心にしみる優しいうたをつくったのです。苦しい時代だからこそ、心を寄せ合ううたが必要でした。
そして11月17日㈭、本番を迎え私達はただひたすら一生懸命に歌いました。メンバー達も、それぞれのリカバリーのヒストリーを誠実に語ってくれました。遊び心を取り戻して、もっと心豊かにリカバリーしていくために内田幸一さんの講演「遊びと文化」も自然に心の居場所の活動とつながりました。水野スウさん、西野博之さん、松崎運之助さん、増野肇先生、文化座代表の佐々木愛さんのメッセージもあたたかく、皆が大きな家族の愛に包まれ、幸せでした。最後に私から「5年後の2027年、40周年でお会いしましょう。皆さん、どうかお元気でいて下さいますように」とご挨拶して終演となったのですが、会場の皆さんが立ち上がらないのです。皆さんが感動を伝えたくて、夢中でアンケートを書いていて下さったのでした。山のように積まれたアンケート。どの文章にも思いがあふれています。希望のプレゼントをたくさんいただきました。ありがとうございます。「アンケート特集」としてお届けします。
それにしても、たくさんの力を寄せて実現した35周年を祝う会の舞台だったのだと、感謝の思いでいっぱいです。地道な練習の積み重ねに、いつも付き合い「いい舞台になるよ、明るく歌おう」「練習は本番のことを思って、本番は練習の時を思って歌おう」「間違ってもいいんだよ、みんな仲間なんだよ」と励ましてくれた増田康記さん(ギター)、いつも優しく穏やかに見守ってくれた細田伸昭さん(ギター)、「どんな想いでみんながこのうたをつくってきのだろうと想像しながら、伴奏者としていられることが嬉しいです」と松浦野歩さん(キーボード)、何よりも日々のピアノ伴奏をしてくれていた青木紀子さん。
第二部から出演でメンバーのうたの応援に入って力いっぱい歌ってくれた𠮷成さん、田中さん、山田将光さん。吊り看板も外看板も手づくりでいこうと何カ月も前から制作に取り組んでくれた齊藤敏朗さんと会田美奈子さん。最後の仕上げに野菜の絵をいっぱい描いて下さったキミ子方式講師の松本一郎さん。吊り看板が舞台中央を明るく飾ってくれた時は、喜びの声が上がりました。
市民の皆さんが「手伝うわよ」と各地から集ってくれました。記録ビデオの諸隈之彦さん。会場係の本間園子さん・諸隈まりさん・根岸節子さん。販売には樋口みな子さんや有光梨紗さん。写真には鈴木雅之さん・松浦友朋。搬入搬出には松本一郎さん・健太さん・松浦恭大。そして打ち上げ交流会のごちそうづくりには群馬から高石知枝さんが泊まり込みで。舞台・音響・照明チームの和田秀憲さん・橋本勇太さん・佐藤友男さん・山中康弘さん、リハーサルにも立ち会って下さり、私達の声が届くよう最高の舞台になるように誠実に取り組んで下さいました。
私達は皆さんのあたたかい心に包まれて生きているのです。
心からお礼申し上げます。 (松浦幸子)